戌の日と腹帯

日本には、戌の日に神社で安産祈祷をし腹帯を巻いてもらうという習慣があります。神社で安産祈祷しない人でも、犬の日に神社にお参りをして安産のお守りを買ったり、腹帯ガードルを着けはじめたりします。戌の日や腹帯っていったい何なのでしょうか。

犬の日とは…

子丑寅…などの十二支は年に使われるだけじゃなく、月日、時間、方角などにも使われてきました。犬の日は、十二支を日に当てはめたときの戌(犬)に当たる日です。
犬は一度にたくさんの子を産み、お産が軽いことから、昔から安産の象徴なので、戌の日に安産のお祈りをするようになったと言われています。一般的には妊娠5ヶ月の犬の日に腹帯や安産祈祷をしますが、地方によっては3ヶ月、7ヶ月などのところもあります。

戌の日は、上記で説明したとおり、12日に1回まわってくることになりますが、実際には普通のカレンダーに毎日の十二支が書いてあったりはしないので、いつが戌の日なのかはわからないでしょう。
産婦人科で今年の戌の日を記載したものをくれたり、妊娠出産雑誌に書いてあるほか、神社で今年の戌の日を教えてくれます。
また、デパートなどのマタニティーウェア売り場の腹帯コーナーに、今年の戌の日が貼りだされていたりします。

腹帯とは…

戌の日には、帯祝いをします。これは皇室でも着帯の儀として今も行われており、安産を祈ってお腹に岩田帯という布を巻く儀式です。
帯祝いで使う岩田帯は、正式には紅白の絹の帯ですが、最近では腹帯ガードルなどを使う場合のほうが多いので、神社での祈祷の際だけのために木綿の帯を用意するのが一般的です。
この岩田帯=腹帯で、腹帯を巻く習慣は日本にしかありません。
腹帯を巻く習慣は、日本神話がルーツになり貴族の儀式として受け継がれ、平安時代から一般にも広まったといわれています。

神社で安産祈祷をする場合は?

安産祈祷は、特に予約の必要がない神社が大半です。小さな神社、混みあう神社などは予約ができるところもありますので事前に問い合わせて確認すると良いでしょう。 問いあわせる際に、ついでに、自分で岩田帯を購入していくのか、神社でいただけるのかも確認しておきましょう。ガードルタイプの腹帯は、神社ではお祓いしていただけない場合が多いので、神社に持参する場合は腹帯ガードルではなく岩田帯にしましょう。(そのせいか、マタニティーガードルや腹帯に「祈祷済みです」というような記載がパッケージにあるものも見かけます。)
最近では神社もホームページを開設しているところが多いので、ホームページで祈祷料や予約に関して確認したり、近くの神社を探してみるといいでしょう。

腹帯ってホントにいいの?

腹帯には、魔よけやお腹を守るという意味合いのほか、お腹を冷やさないように、お腹が大きくなりすぎないようにとか、妊娠線や腰痛の予防にと言われてきましたが、近年では産婦人科医の中でも賛否両論があり、逆に腰痛の原因になったり、日本人の経産婦に尿漏れが多いのは腹帯の影響だとまで言われたりしています。
冷やさないようにする分には、腹帯じゃなくても大丈夫ですし、腹帯で骨盤や腰周りを固定する場合は正しい位置を固定しないと、誤った固定のしかたでは骨盤や骨盤底筋をおかしくしてしまい、産後の腰痛や尿もれの原因となるとのことです。安産を祈ったり、お腹を守ろうという意識の面では腹帯の習慣や儀式は日本人として誇っていいものだとは思いますが、戌の日の帯祝いを終えてから、その後の妊娠中の腹帯や腰痛予防の妊娠中のコルセットの使用については産婦人科で相談するといいでしょう。

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